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子供スポーツ体験教室 第4回『レッツ青トレ!ランニング教室 with 青学駅伝部』レポート

2025.03.06

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両腕を高くあげている男児の横にいる原監督の写真

箱根駅伝を制した秘伝のトレーニングをみんなで体験!

世界陸上やデフリンピックで活躍するアスリートと、きこえる・きこえないにかかわらず子供たちが一緒にスポーツを楽しみながら、大会のいろいろな魅力に触れることのできる「TOKYO FORWARD 2025 子供スポーツ体験教室」
※特設ウェブページはこちら

2024年10月に始まったこの体験教室も、早いもので第4回。急な春の訪れでぽかぽか陽気だった3月1日(土)に、『レッツ青トレ!ランニング教室 with 青学駅伝部』を開催しました!
青山学院大学・原晋監督を講師にお招きし、箱根駅伝を制した「笑顔で楽しく気持ち良く走れるランニング法」=青トレを伝授してもらう教室。 ゲストには、2025年1月の第101回箱根駅伝で総合優勝を果たした青学駅伝部から若林宏樹選手・村上直弥選手・佐藤愛斗選手・白石将隆マネージャー、デフ陸上の岡田海緒選手、大人気ランニングモデル・タレントの志村美希さんにお越しいただきました。

原監督、青学の選手4名が登壇した写真

登壇した岡田選手と志村さんの写真
盛大な手話の拍手で迎えられたゲストの皆さん
写真上:左から原晋監督・若林宏樹選手・村上直弥選手・佐藤愛斗選手・白石将隆マネージャー
写真下:左から岡田海緒選手・志村美希さん

この日は抽選で選ばれた小学3年生~6年生57名が参加しました。
最初のご挨拶から参加者のハートをがっつりつかむ原監督。「今日、この日この時この場所に集まれたことは運命です! みんなで楽しく一生懸命、トレーニングしましょう!」

原監督が頭を下げている写真 拍手をしている参加者の写真

登壇者7名の写真、岡田選手が両手を上げて挨拶をしている。

2025年も箱根駅伝を制した青学駅伝部。5区で区間賞の快走を見せてくれた若林選手をはじめ、青トレの伝道師たちがこの日のために駆けつけてくれました。
登壇した青学の3選手とマネージャーの写真

初マラソンでサブエガ(2時間50分切り)をたたき出した志村さんも一緒に、みんなでランニングの楽しさに触れていきます。
マイクを持って話をしている志村さんの写真

 

東京2025世界陸上マスコット登場!
まずはみんなで世界陸上について学ぶ時間です。
約200か国・地域から2000人以上の選手が参加する陸上競技の世界最高峰の大会であり、東京2025世界陸上は9月13日から21日まで9日間にわたり開催。「1秒後、世界が変わる。」をキャッチコピーに、国立競技場で熱戦が繰り広げられます。

この日はスペシャルゲスト、東京2025世界陸上マスコット『りくワン』が登場!
つい先日名前が発表されたばかりのりくワンの登場に、大興奮のみんなでした。
※りくワンをもっと知りたい人はこちらから
両手を上げながら登壇するりくワンの写真

「走ることが大好き」なりくワンも青トレに興味津々。トレーニングに向かうみんなへエールを送ってくれました。

両手でガッツポーズを作っているりくワンの写真 参加者とハイタッチをしているりくワンの写真

 

デフリンピックについて学ぼう!
続いて岡田選手からデフリンピックについての紹介です。
1500mなど3つの日本デフ記録を持ち、女子デフ陸上を牽引する岡田選手はこれまで2大会連続でデフリンピックに出場中。きこえない・きこえにくいアスリートの夢の祭典であり、100年の歴史で日本で初めて開催されます。東京2025デフリンピックは11月15日から26日の期間に、約3,000人のデフアスリートが東京に集結。21競技が繰り広げられ、無料で観戦できる12日間に「ぜひいろいろな競技を観て、たくさんのデフアスリートを知ってほしい」と語る岡田選手でした。
モニターの横で右手人差し指を立てて手話をしている岡田選手の写真

前回の陸上競技体験教室に続き、デフ陸上で使われるスタートランプの紹介。約10年前に開発された、スタートのピストル音を目で見える「光」に変えて伝える機器。赤(位置について)⇒黄(よーい)⇒緑(どん!)と色が変わります。

スタートランプを確認している岡田選手の写真 緑のライトが光っているスタートランプを参加者に見せている岡田選手の写真

岡田選手から「世界陸上」と「デフリンピック」の手話の紹介も。
「デフリンピック」の手話は親指と人さし指でOKのかたちに輪を作り重ねて、上下を反対にしてもう一度重ねます。青学駅伝部の皆さんも一緒にトライ!

青学の5名がデフリンピックの手話を練習している写真 デフリンピックの手話を練習している参加者の写真

「世界陸上」の手話は、『世界』は地球の形をイメージして両手の親指と4指で大きな丸を作って、クルンと前に半回転。『陸上』は選手が揃ってトラックを走っているイメージで、両手の指はすべて伸ばし、右脇辺りから前方に向けてグインとカーブを描きます。

胸の前で丸を作っている岡田選手の写真 岡田選手の手話を真似している原監督の写真

 

ユニバーサルコミュニケーション機器 「こえとら」体験
子供スポーツ体験教室ではおなじみのユニバーサルコミュニケーション(UC)機器体験。デジタル技術を活用して、「いつでも・どこでも・誰とでも」つながることができるようにコミュニケーションを助けてくれる機器を、みんなで実際に体験してみます。

この日体験するのは、スマートフォンやタブレットなどで簡単に使えるアプリで、文字を音に・音を文字に変えてくれる「こえとら」。画面上にそのまま文字を書くこともでき、きこえる・きこえないにかかわらず円滑なコミュニケーションをとるための手助けをしてくれます。
タブレットに表示されているこえとらの見た目の画像

まずは岡田選手と原監督がトライ。原監督は声を文字に変えて、岡田選手は文字を打って答えます。
タブレットに文字を入力している岡田選手とその横でタブレットを見ている原監督の写真

原監督の軽快なトークに、岡田選手も思わず爆笑。
笑っている岡田選手とタブレットを持って微笑んでいる原監督の写真

みんなもゲストの皆さんと一緒に「こえとら」を体験。はじめまして同士のみんなでしたが、「こえとら」を通してコミュニケーションをとるうちに、あちらこちらに笑顔が生まれていました。

タブレットを操作している参加者に話しかけている青学の選手たちの写真 参加者と一緒にタブレットを操作している志村さんの写真
タブレットを操作しながら笑っている参加者の写真 タブレットを操作している参加者を見守る岡田選手の写真
参加者にタブレットを見せて説明している青学選手の写真 タブレットを操作している参加者の写真
タブレットを操作している参加者の写真 タブレットを見ている参加者の後ろから見つめている原監督の写真

参加者と話をしている志村さんに話しかけている岡田選手の写真

 

レッツ青トレ!! 気持ちよく走れる身体づくり
しっかりコミュニケーションを取り合って仲良くなったら、いよいよ青トレ体験へ!
箱根駅伝での華々しい成績はもちろん、笑顔で走り切る青学駅伝部の選手たちの姿。見る人に大きなインパクトを与えた彼らが、普段から取り組んでいるコアトレーニングやストレッチ、ランニング法を総称して『青トレ』と呼びます。青学駅伝部の選手たちのように「笑顔で楽しく気持ち良く走れる」秘訣がココにあるのです…!
左腕を横に広げている原監督の写真

原監督とともに青トレを教えてくれるのは白石さん。日々、「最高のチームを更に良いチームにできるように」という想いを持って選手やチームのサポートをしています。
右手を上げて挨拶をしている白石さんと他の登壇者の写真

青トレコンディショニング、まずは上半身の運動から。肘回し→肩甲骨回し→腕振りといろいろな運動で、走りやすい身体をつくっていきます。

マイクを持って説明している白石さんと肩に手を置いて見本を見せている青学の選手の写真 肩に手を置いて肘回しをしている参加者の写真
肘回しをしている志村さんの写真 肘回しをしている原監督の写真

肘回しのポイントは、肩間接よりも肩甲骨を大きく動かすこと。先日の別府大分毎日マラソンで初マラソン日本記録を樹立した若様こと若林選手からも、丁寧なフォローが入ります。

参加者の肘を支えている若林選手の写真 参加者の横にいる若林選手の写真

肩甲骨回しでは頭の上まで持ち上げた両手を、肩甲骨を寄せるようにしながら下ろしていきます。下ろすときに、肘を背中よりも後ろに持っていくのがポイントです。

両腕を大きく上にあげている参加者の写真 肩甲骨回しの見本を見せている登壇者とそれを見ている参加者の写真

参加者の後ろからフォローしている原監督の写真

上半身が大きく柔らかく動かせるようになったら、続いて下半身のコンディショニングへ。
まずは足を前後に大きくスイングして、筋肉をほぐしつつ身体のバランスや足の動きを確認。しっかりとした体幹や柔軟性がついてくると、志村さんのような美しいスイングに!
左脚をまえにあげている志村さんの写真

左脚を後ろにあげている志村さんと参加者の写真 左脚を前にあげている志村さんと参加者の写真
右足をあげている参加者の肩を支えている若林選手の写真 右足をあげている参加者の写真

次のニーアップでは、膝を前に出すのに合わせて反対側の手を前に出します。走るときと同じようなイメージで、膝をしっかりと持ち上げることを意識!

右膝をあげている佐藤選手とそれを触りながら説明している白石さんの写真 まっすぐに立っている佐藤選手と腰に手を当てている原監督の写真
ニーアップの見本を見せている志村さんの写真 ニーアップをしている参加者の写真

最後は股関節を大きく回して、そこからサイドリフトへ。股関節が十分に動くようになると、格段に走りやすくなります。

右膝をあげている岡田選手の写真 右膝を少し曲げて大きく上にあげている村上選手の写真
左脚を大きくうえにあげている参加者の写真 右脚を軽く上げている佐藤選手の写真

マイクを持ちながらしこを踏むような姿勢の白石さんの写真

かがんで参加者に話しかけている原監督の写真 少し前かがみで両手を後ろにおいている若林選手の写真

 

みんなでランニング!
普段使えていない肩甲骨や股関節が大きく動かせるようになり、とても走りやすくなったことにみんなびっくり! さっそく実際に走ってみて、その違いを確かめてみます。

ランニングの前に、1年生ながら箱根駅伝のエントリーメンバーに選ばれた佐藤選手から、みんなへアドバイス。
マイクを持って話している佐藤選手の写真

・・・と、それを優しく見守る若林選手。
左方向を見ている若林選手とその後ろの岡田選手の写真

日本選手権にも出場経験のある志村さんからも、そして箱根駅伝総合優勝の若林選手からも、フォームについてしっかり丁寧な指導。出した足への体重の乗せ方など、細かいところまでアドバイスしてくれました。
両手を胸の前で合掌し微笑んでいる志村さんの写真

若林選手の写真

右を向いて両手を越しに当ててまっすぐに立っている志村さんの写真 右を向いて左膝を上げている志村さんの写真

左脚を上げながら少し前かがみになっている志村さんの写真

スタートには中長距離走で使われるスタンドタイプのスタートランプが登場。緑に色が変わったらスタート! みんなで400mを駆け抜けました。

スタートランプを持って参加者に見せている原監督の写真 スタートピストルを持って説明している人とスタートランプが緑に点滅している写真

村上選手を筆頭に走っている参加者の写真

参加者と一緒に走っている志村さん、岡田選手、佐藤選手の写真 真剣に走っている参加者の写真

各所で起こるデッドヒート・・・。競走したり、自分のペースで走ったり。それぞれの「楽しい」、それぞれの「一生懸命」でみんな走り抜きました。

真剣に走っている参加者2人の写真 走っている参加者と前を指さしている志村さんの写真
真剣に走っている参加者の写真 走っている村上選手の写真

参加者の肩に手をおきながら一緒に歩いている岡田選手の写真

走っている参加者と手をたたいている志村さんの写真 参加者の男の子と一緒に歩いている若林選手の写真

400mを走り終えると、みんなで今の走りの振り返り。

両手の人差し指をたてて微笑んでいる参加者の写真 参加者の話を聞いている原監督の写真

実際に走ってみるともっと出てくる「こうしたらいいかも?」。みんなからの質問に、岡田選手も村上選手もそれぞれの経験から、思いのあるアドバイスを届けてくれました。

手話で伝えている岡田選手の写真 話をしている村上選手とその横で手話をしている通訳者の写真
手話で何かを使えている参加者の写真 微笑んでいる白石さんと手話通訳者の写真

若林選手と佐藤選手の写真

最後は短距離にも挑戦! 400mを2本のあとに100mを2本・・・。みんな、とても頑張りました!

複数の参加者がスタートラインから飛び出していく写真 参加者と走っている志村さんの写真

7名の参加者がダッシュをしている写真

ゲストの皆さんのレア⁉な短距離をダッシュするショットもお届け。
ダッシュをしている写真若林選手の写真

参加者と一緒にダッシュをしている岡田選手の写真 走っている志村さんの写真

走った後はきつくても座り込まずに、歩きながら休憩。みんなでおしゃべりもしながら息を整えました。
参加者と歩いている白石さんの写真

歩いている参加者と白石さんの写真 歩いている参加者と村上選手の写真
歩いている若林選手の写真 歩きながら後ろを振り返っている佐藤選手の写真

 

青トレを終えて・・・
楽しい時間はあっという間・・・。てんこ盛りのプログラムに一生懸命取り組んでくれたみんなへ、青学駅伝部を代表して若林選手からメッセージ。
「きこえる人もきこえない人も、みんなで一緒に楽しく走れた一日。僕にとってもすごく素敵な思い出になりましたし、みんなには今日の体験を活かして、いろんなことにチャレンジしてみてほしいです!」
マイクを持って話をしている若林選手と残りの青学の選手の写真

デフリンピックでのメダル獲得を狙う岡田選手からは「みんなと青トレを通して、たくさんコミュニケーションをとれました。」 走ることやスポーツを通して、言葉の壁を越えて仲良くなれる。それを実感できたのがこの体験教室であり、さらに「デフリンピックでは世界中のデフアスリートが東京に集まります。そのときにみんなには、もっといろんな人とコミュニケーションをとってみてほしいです」と想いを伝えました。
手話で伝えている岡田選手とその横にいる佐藤選手と志村さんの写真

そして最後に、「みんなの一生懸命取り組む姿に元気をもらえた」と原監督から。
「走ることは自分も楽しいし元気にもなれますが、今日のみんなのように、周りの人と仲良くなるきっかけにもなるんです。」 笑顔で楽しく気持ち良く過ごせる毎日に向けて、「これからも一生懸命走ることを続けてみてください。そのために青トレをやると、もっといっぱい走れます(笑) 走って走って、そして陸上競技をもっと好きになってもらえたら嬉しいです」と、みんなへエールを送りました。
話をしている原監督の写真

最後は「陸上」と「デフリンピック」の手話で記念撮影!
パネルを前に参加者とゲスト、りくワンのグループ写真

きこえる・きこえないにかかわらず、みんなで世界陸上とデフリンピックの魅力に触れた『子供スポーツ体験教室』。参加してくれた皆さん、そしてレポートやダイジェストを楽しんでくれた皆さん、本当にありがとうございました!

東京2025世界陸上まで、あと6ヶ月。
東京2025デフリンピックまで、あと8ヶ月。
来年度もいろいろなカタチで大会やアスリートの魅力を届けていきますので、どうぞお楽しみに!

参加者とピースで写真を撮る若林選手の写真

幼児にハイタッチをしようとしているりくワンの写真

ゆりーとのぬいぐるみを持って座っている岡田選手と志村さんの写真

タブレットにメッセージが書かれている写真

岡田選手と青学駅伝部の皆さん

《子供スポーツ体験教室 第1回~第3回のレポート・ダイジェストはこちらから》

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